コケはゼロにしなくてOK。水を安定させるバランスの一部です。問題は「増えすぎ」。この記事では、種類別の見分け方→原因→対処→予防の順で、室内/屋外のコツをまとめます。
結論:「光・栄養・掃除」の三本柱を整える。具体的には①照明/日照の適正化 ②餌と密度の見直し ③週1の軽い掃除+部分換水。コケは薄く残すほうが安定。
まず知っておくこと(考え方)
- コケは光と栄養(餌の残り/老廃物)で増える。
- 完全除去は逆効果。薄く残して維持が安定の近道。
- 困るのは「視界を奪う・生体に絡む・臭う」タイプ。そこだけ狙い撃ち。
種類別早見表(原因と対処)
見た目/場所 | 原因の傾向 | 対処 |
---|---|---|
茶ゴケ(茶色い粉/ガラス) | 立ち上げ初期・光量不足・濾過未熟 | メラミンで拭く/光量を少し上げて様子見/時間とともに改善 |
緑スポット(硬い点状) | 強い光・照射時間長すぎ | スクレイパーで削る/照明8〜10hに短縮/直射回避 |
糸状/アオミドロ(フワッと絡む) | 過剰栄養・強光・水流弱 | 手で除去→換水1/3/餌量↓/水面を緩く揺らす |
藍藻(らんそう/青緑の膜・異臭) | 停滞・富栄養・光の当たり方 | 物理除去→暗幕で2〜3日遮光→1/3換水/底の掃除強化 |
水面の油膜/泡 | 有機物多い・酸素不足 | キッチンペーパーで吸い取り/スポンジFで水面を揺らす |
室内のコケ対策(照明×給餌×掃除)
- 照明:8〜10h/日(タイマー推奨)。黒背景は映えるがコケも目立つ→ガラス面は週1で軽拭き。
- 給餌:1分で食べ切る量。残餌は回収。
- 掃除:プロホースで底を軽く。フィルターは飼育水でもみ洗い(洗剤NG)。
室内向けおすすめ
▶ メラミンスポンジ(ガラス掃除)
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▶ スクレイパー(頑固なスポット用)
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▶ 24hタイマー(照明管理)
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▶ プロホース(底掃除)
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屋外のコケ対策(光のさじ加減)
- 半日陰:午前日光・午後日陰が基本。真夏は遮光30〜50%。
- 水量UP:深い容器で温度も栄養も安定。
- グリーンウォーター:稚魚には有利。濃すぎたら1/4換水で薄める。
屋外向けおすすめ
▶ 遮光ネット(30〜50%)
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▶ 白バケツ(濃さチェック/掃除用)
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生体に任せる(補助策)
- 石巻貝(室内):ガラスの薄い緑コケに有効。脱走対策を。
- 屋外の貝類:冬や高温で落ちやすい。無理に導入せず環境調整が先。
- ※生体は絶対に屋外へ放流しないこと。
週1ルーティン(予防)
- ガラス面をメラミンで軽く拭く(全部落とし切らない)。
- 底ゴミをプロホースでサッと吸い出す。
- 1/4換水(室内)/2〜4週で1/3(屋外)。新水は同温でゆっくり。
- 照明時間を確認(8〜10h)。餌は1分で食べ切る量。
注意:「コケ取り剤」等の薬剤は最後の手段。濾過やバクテリアにも影響します。まずは光・餌・掃除の三点を見直して。
チェックリスト(保存用)
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